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高温多湿の日本の夏。
私達は昔から、季節に寄り添い順応することで、
この夏の暑さを何とか乗り切って来ました。
しかし、このところの暑さは、以前のそれとは明らかに異なります。
猛暑日などというほぼ体温と同じ気温が続いて、本当に過酷です。
それに今の時代、昔のように上手に
身体を変化させることが出来ない人も増えています。
それは、「クーラー」のせいもあります。
少し暑いだけで、すぐにクーラーのスイッチを入れてしまうことで、
季節に寄り添うことができずに、
じわじわと上がっていく温度に向き合えなくなってしまうのです。
(※クーラーを使うな、と言っているわけではありません。
現代ではそんなことは、とても無理な事ですから。)
そうすると熱を放出してくれる汗をうまくかけなくなってしまいます。
つまり汗腺の機能低下を起こすのです。
しかも日本の夏は、高温なだけで無く多湿な分、
余計に始末が悪くなります。
湿度が高いと、汗は蒸発しにくくなり、
熱を放出出来にくくなる為です。
この二重苦によって、熱が身体の中にこもり、
その熱にやって体力が奪われていきます。
いわゆるこれが、暑気あたり、夏バテと呼ばれる状態です。
一方、普段からスポーツをしたり、サウナやお風呂好きで
汗をかくことに慣れている人達もいます。
こんな人は夏バテしないのか、というとそんな事もありません。
なにせ、以前と違い暑さの質が違うのです。
体温に近い気温が続くと、汗をかきすぎて、
塩分やミネラルが大量に失われて、
体内の電解質バランスが崩れてしまいます。
その結果、非常に疲れやすくなり、
ひどい場合は低ナトリウム血症に陥ってしまうこともあります。
続きます。