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「棚からぼたもち」という諺(ことわざ)があります。
思いがけず幸運を得ること。
労せずして良いものを得ることのたとえ。
とされています。
口を開けていたら、ぼたもちが勝手に落ちて来た。
なんて例も、書いてあったりします。
でも、本当にそんな「おいしい話」って、あり得るのでしょうか?
ちょっと考えてみましょうか。
棚からぼたもちが落ちて来たという事は、
棚の上にぼたもちが置いてあった、訳ですよね。
じゃあ、いったい誰がそのぼたもちを
棚の上に上げていたのでしょうか?
お彼岸の仏様へのお供物であるぼたもち(おはぎ)も、
もともとは神様に捧げる「かいもち」に由来しています。
お仏壇に供えたお餅は、お下がりで戴いたけれど、
高いところに在る神棚のは、すっかり忘れてしまっていた…
なんて事は無いでしょうか?
捧げたことも、お下がりで戴くこともすっかり忘れてしまう。
そんな見返りを求めない、いわば「無償の愛」とも言える行動が、
巡り巡って戻ってきた「天からの授かり物」…?
おいおい、そんなすっかり忘れていたような「ぼたもち」なんて、
カビだらけでとても喰えたもんじゃ無いだろう。
なんて、そんな話をしている訳では、ありません。
これはあくまでも、例え話です。
先日、「アリババグループ」がNY株式市場に上場し、
総資産額が、25兆円に達した。という報道がありました。
その際に、筆頭株主であるソフトバンク孫社長の、
14年前に出資した20億円が、
4000倍の約8兆円の含み益となって戻ってきたという話が、
多いに話題になっていました。
でもこの話って、いわゆる「棚ぼた」なんでしょうか?
たった5分で、ポンと20億円。
ジャック.マー氏の将来性を見通しての
先行投資…という面も勿論、有ってのことでしょう。
でも、それが全てでは無い。という事は容易に想像出来ます。
孫社長が投資されたのは、何もマー氏だけでは無い筈です。
数多くの若手起業家に融資した資金のほとんどは、
もしかしたら回収出来ていないのかもしれません。
いや、始めからそんな事は期待すらしていなかったのでは…?
将来有望な若手起業家育成の為に、
見返りを求めずに採算度外視で投資する。
いわば、無償の愛で行動する覚悟が有ったからこそ、
14年経って複利を付けて戻ってきたのでは無いでしょうか。
(済みません。全て推測で、勝手に持論を展開しています。)
棚ぼたのコツは…。
先ず、ぼたもちを棚に置く。
そして、それを忘れる。
ですよね。
でも、棚の上にぼたもちを上げておくのは、
何も「自分自身」に限った訳では、ありません。
目に見えない存在、ご先祖様がせっせと積んだ「徳行」というお餅が、
今生きている私達に「思いがけない幸運」という
「形」になって現れているのかも知れません。
(多分、こちらがほとんどでしょう。)
そんな「感謝の意」も込めて、
お彼岸にぼたもち(おはぎ)を、供えます。