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「自宅のリビングでくつろいでいる様な感じ。」の治療所にしたい…。
それが始まりでした。
ご近所で懇意にさせて頂いていた設計士さんに相談したところ、
「こんなのが、有りますよ。」と言って持って来て下さいました。
それが、「檜の間伐材」と「杉の腰板」でした。
節(ふし)の無い一本の床柱を育てる為に間引きされた、
その他大勢の節だらけの檜達。
それが、檜の間伐材です。
ある程度の硬さがあるので、製材されて床材となります。
そして、壁には杉の間伐材を。
真っ白い壁紙は、
いかにも「病院」という感じで冷たい雰囲気がするし、
かと言って壁一面が、杉板だとログハウスか、民芸酒場に間違われるし…。
というわけで、腰までの高さにして「杉の腰板」に。
檜の床材を貼る前には、竹炭の粉末を一面に敷き詰めてあります。
そして壁や天井には、杉板以外の部分に
ノンホルムアルデヒドのクロスを貼っています。
無垢材のままでも良かったのですが、
防腐や傷のことを考慮して表面に「柿渋」を塗っています。
とにかく自然素材にこだわって内装をして貰いました。
でも、全ての材がいわゆる商品価値の無い
「間伐材」を使用しているので、
新建材のフローリングよりも却って安く上がりました。
何よりも、とても落ち着くし居心地が良いです。
「節くれだらけ」なのが、気にならなければ
(これはこれで、却って「味」がある。と思うのですが…)
とてもお買い得な「商品」だと思います。
最近では、オガクズやチップを使った「バイオ燃料」など
間伐材の利用価値は少しずつ増しています。
しかし、まだまだ「産業」として成り立つ程には至っていません。
農業にしろ林業にしろ、
それを担う人達の生活が充分に成り立っている事。
翻ってそれが、私達の安全や安心、
また国土の保全に繋がっているのでは、と思います。
というわけで?「檜の間伐材と杉の腰板。」でした。