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月別アーカイブ: 2014年6月

骨で支える

「良い姿勢」とは、‘立派な姿勢’では無くて、楽な姿勢の事です。

楽な姿勢=身体への負担が少ない姿勢とも言えます。

 
よく、「良い姿勢をしてたら疲れるわ。」

なんて話を聞く事が有りますが、これは間違いです。

解剖学的肢位では無く、教育学的肢位を取っているからに他ありません。

 
人間の身体の運動器官を大雑把に分けると
骨と筋肉から出来ています。
(他にも色々ありますよ。)
骨の最大の役割は「支持機能」です。

つまり、重さを受け止めて身体を支える事です。

 
それに対して、筋肉は自ら収縮弛緩することで、

関節を動かし運動を生み出しています。

 
重さを骨で支えて、動きは筋肉が作る。

一見当たり前のようですが、私たちは日常、

これらの事を忘れて筋肉で重さを支えて、

筋肉や関節に多くの負担をかけています。

 
骨は硬く、頑丈で骨自体は疲労を感じません。

しかし筋肉は柔らかく、過剰に負担を掛けると筋疲労や、痛みが発生します。
人間、骨の形はほぼ皆、同じはずです。

その骨の形状が上手くかみ合い、

無駄無く上手に身体を支えらる姿勢の事を「解剖学的肢位」と呼んでいる訳です。

 
※解剖学的肢位については、「西村久代氏」の著書をご参照下さい。

 
解剖学的肢位からズレると、先ず重心が外側にかかり、

足関節がずれ(腓骨が開き、下がる)、膝蓋骨が外向きになり、

股関節が外旋し、お尻の外側の筋肉が緊張します。

それに伴って仙骨が傾き、仙腸関節に支障をきたします。
簡単に言えば、身体の歪みが生じてしまう。のです。

 
では、「良い姿勢」を如何やって意識すれば良いのでしょうか。
次回お伝えします。

「歪み」を正す。

 

「歪み」という文字を分解してみると、

不正=正しく無い。と読めます。
「身体の歪み」とは、姿勢が悪い状態の事を表しています。

 
では、歪みの無い正しい姿勢とは?
それを「解剖学的肢位」と呼びます。
※解剖学的肢位についてや、その定義などは、

非常に大切な考え方である為、

また改めて今後何度もお話をする機会が有ると思います。

今回はザックリと説明させて頂きます。

 
私たちは、正しい姿勢と言えば足の親指に体重がかかり、

胸を張った態勢を思い描きがちですが果たしてそれは如何なのでしょうか?

 
この姿勢は、「解剖学的肢位」に対して言わば

「教育学的肢位」と読んで良いと思います。
学校で「気を付け。前に倣え。」

という号令のもと、姿勢を正す。あれです。

 
これは明治時代、新政府の富国強兵の施策や、

戦時下の軍事教練に基ずく「軍事教育学的肢位」が

未だに「信奉」されている…。ものです。

 
前に、前にと前のめりになった態勢の、

バランスを取る為に無理矢理に胸を反らした状態。
これが、私たちが「良い姿勢」だとずっと教えられてきた「イメージ」です。

 
肩で風を切る去勢を張った姿勢。かなり誇張されていますが、

これなども正しい姿勢≒正義≒強さの象徴として捉えられている一つの表れ。

と言えるかもしれません。

 

この「良い姿勢」を持続する為には、常に緊張を強いられます。

前方に有る重心を筋力が引っ張り続ける必要が生じてしまうのです。
この無理なストレスが身体の歪みに繋がっているのです。

 
また次回へ続く。

重心は、中心では無い。

「軸を整える」
この言葉には、いろいろな意味合いがあります。

 
身体の軸を整える
・中心軸を整える
・重心の軸を整える
心の軸を整える、エネルギーの軸を整える…。etc

 
身体の重心の軸は、必ずしも「中心」に存在するわけでは、有りません。
イメージ的には、「軸」と言うものは、コマ回しの「独楽」のように真ん中に在る.

と考えがちですが、そうとは限りません。

 

 

「独楽」のようにカタチが円形であったり、正三角形であったりすると、

釣り合う「軸」は、きっちり中心になるわけですが、

私たちの身体はそうでは有りません。

前後左右対称?という人は存在しません。
ですから、重心は、中心では無い。のです。

この点は、多くの方が勘違いされています。

 

 

では実際、身体の重心はどの辺りに在るのでしょうか。
それは、身体を前後に三等分した「後ろ3分の1」です。
背骨から仙骨〜膝の内側を通り

内踝(うちくるぶし)から踵骨(かかと)に抜けるラインとなります。
これが、正しい。と言うか、

1番身体に負担の掛からない、楽な姿勢。と言えます。

 
重力を筋力では無くて、「骨」で支える。
これが、「重力を味方につける」という事の意味です。

 
実際に、正しい重心の軸を意識して立ってみて下さい。
ほとんどの方が、考えていたよりも

かなり「後ろ」に体重がかかる感じすると思います。
中には、後ろに倒れそうになる方もいらっしゃるかと思います。
実は、それだけ前に重心が乗った状態で生活している。

という事の裏返しでも有るわけですが…。

 
重心が「前」に掛っている事の弊害と、

軸を正しい位置に意識する具体的な方法は、

次回お伝えします。

筋力VS重力

衣替えの時期になると、患者さん(特に女性の)が気に為れるのが、

肌の露出の割合が増えることでしょう。
首すじや二の腕、お腹周りやお尻など。

 
強い日光で日焼けをしたく無いという事もありますが、

気になる「シワ」や「たるみ」を出すことに気が引ける。と言うわけです。

 
いわゆる「余分な水分」では無くて、「余分なお肉」の方ですね。
そして「むくみ」では無くて、「たるみ」の方です。
まぁ、これ位にしておきましょう。

 
「むくみ」の場合は、「余分な水分」を排出させる方法を考えれば良いわけですが、

「たるみ」の場合は、そうは行きません。

ちょっと大袈裟な表現をすれば、

「たるみ」とは、自分の筋力が「重力」との闘いに敗れてしまった状態。

とも言えます。
ですから、たるみを解消させる為には、

ストレッチ法なども含めて、運動して筋肉を鍛え上げる必要が有ります。
上腕三頭筋、臀筋、腹筋…。

 
「あらあら、それじゃあ間に合わないわ。」って。
そうなんです。

たるみを解消させる位に筋力をつけるのは、そんな短時間では無理が有ります。

それは、
~その筋肉を鍛える運動だけをしていれば…。~ の話ですが。

 
効率良く解消させる為には、もう一つ大切なことが有ります。
それは、「重力」を味方につけること。です。

 
そのお話は、また次回に。

からだも衣替え~梅雨編~

連日、真夏並みの暑さが続いていましたが、今日からは、雨模様。

このまま、梅雨へと突入して行くのでしょう。

今年はエルニーニョの影響で冷夏になる。

との予報でしたが、そんな事は無さそうですね。

梅雨も長い様ですし…。

 

梅雨の時期は湿度が高い状態が続くことから、

「湿熱」が汗腺を覆い身体の中に余分な水分を留め易く

「むくみ」や「だるさ」または
「冷え」などといった症状を引き起こす原因となります。

このような状態を改善する為に身体の中にある余分な水分や老廃物を排出させる

「軽い運動」や「ゆっくりとお風呂に浸かる」などといった「汗をかく」ことも必要です。

(いわゆるデトックスですね。)

 
また、食材としては、
・わさび
・ショウガ
・みょうが
・紫蘇
・にんにく
などの香りの強い野菜は、

湿気で塞がった毛穴を開く効果があると言われています。

 
また、クーラーで冷やしたり、

冷たい物の取り過ぎで胃腸が弱っている時などは、
・人参
・ジャガイモ
・かぼちゃ
・長芋
・玄米
などの食材を煮たり蒸したりしたものと組み合わせても良いかと思います。
発汗を促し、食欲不振時にもオススメです。

 
何れにしても、これからの高温多湿の気候を

体温調節や食事などに留意して上手に乗り切りたいものです。

衣替え

6月1日、衣替えですね。
子供たちの間では、死語になりつつある感もありますが…。
私が学生だった頃は、きっちり6月1日と10月1日に執り行われていました。

この衣替えと言う慣例行事も明治時代,

新政府が洋服を官服に制定した際に採用され、

その後徐々に学校や官公庁へと拡がって行った様です。

 

 

ここ最近までは毎年、暦通りに気候が比較的緩やかに移り変わっていたので、

別段大きな問題は有りませんでした。
しかし、近年は気温の変動が激しく5月に熱中症の危険性が取り上げられる程です。
健康面から考えると決められた日に一斉に。

と言う考えは逆に弊害の方が大きいのかもしれません。

 
実際、阪神間ではお馴染みの神戸にある松陰女子中、高校の衣替えも

新聞記事を調べてみると、既に5月19日に済んでいた様です。
「恒例の松陰女子中、高校の衣替え。

涼しげな白い半袖のワンピース姿で坂道を登る。」

と紹介されていました。
衣替えと言えば、「松陰女子」
全国的に見ても、こんな学校も珍しいのでは、無いでしょうか。

 

 

それはさておき、今年はこの6月から4年に1度のサッカーW杯が開催為れます。

W杯が始まると、ニュースワードの検索数ランキングも

「アナ雪」から、「ブラジルW杯」へと一気に「衣替え」が進むことでしょう。

観戦に熱中するあまり睡眠時間が不規則となり、

体調を崩す方も出て来るかも知れません。

 

 

でも、その前にちょっと一言。
「ブラジルの人、聞こえますかー。

スタジアム間に合いそうですかぁ。

色々と事情はあるでしょうが、デモとかストとか、して無いで

W杯の無事開催。よろしゅう頼んまっせ。」