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先日、十年前からずっと仲良く二人で、治療に来られていたカップルが
めでたく結婚し、その後妊娠、出産されて
五ヶ月の赤ちゃんを連れ、来院されました。
赤ちゃんもとってもかわいく、お元気で、子育ては順調そのもの。
とっても幸せそうです。
でも、新米パパさんには、ちょっとした悩みが有りました。
赤ちゃんが中々、懐いてくれない。というものでした。
それも当然のことで、仕事で朝、赤ちゃんが寝ている間に家を出て、
夜寝静まってから帰る。たまに顔を見ても誰だか分からないので、泣いてしまいます。
私にも同じ様な経験がありました。
嫁さんは、仕方ないとしても、お義父さんにも負けちゃうの?みたいな…。
そんな時、ゴールデンウィークだったか、お盆休みだったかで、
何日か連続で一緒に居られる時間があると、
家族と認められたのか、途端に仲良しに成りました。
そんな経験談を新米パパさんにして、
「心配無いですよ。子育ては質より量。時間ですよ。」
なんて偉そうに話をしたのですが、実は私自身が新米パパだった頃、
同じ様なことを患者さんに尋ねていました。
その方は、外国航路の船長さんで、
子供と顔を合わさない事では、私の比では有りません。
その患者さんは、
「一緒にいる時間の長さじゃなくて、どれだけ濃密で充実した時間を過ごしたか…だ。」
と教えてくださいました。
二人の息子さんも既に二十歳を過ぎ、立派に成長されているので、
「なるほど。そういうものか。」と納得したものでした。
でも?orでは?父親にとって子育ては
質か?量か?(ずいぶん乱暴な比較ですが)
本当の所、どちらなんでしょうか?