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二つ目の違いは、
お薬に対する考え方、
いわゆる
製薬に対する考え方そのものの違いです。
もっと言えば、医療制度そのものの違い
と言えるかもしれません。
一般的に、患者さんに投薬出来るお薬として認められる為には、
長い間の研究と実証が何よりも肝要です。
何が身体に作用し、有益なものなのかのデータが必要と成る訳です。
つまり、元となる生薬の中にある有効成分のみを抽出したのちに
精製されたものがお薬として認められるのです。
一方、漢方薬、特に煎じ薬の場合はそうでは有りません。
そもそも
有効成分を抽出して、という考え方そのものが有りません。
そのもの全体が有益であり、
また何が欠けていても駄目で、
何が実際に作用させているのか分からないし、
自然の中には、我々の知らない
いわゆる「雑味」
と言われるものの中にこそ求めるものが隠されているかもしれません。
だから、生薬全体を一つのものとして全て頂く。
という考え方です。
これを一物全体主義(いちもつぜんたいしゅぎ)と言います。
かなり、違いますよね。
料理の場合でも、
えぐ味のもとである灰汁(あく)を丹念に取り除きますが、
もしかしたらその雑味の中にこそ、
身体に良い物が含まれているのかもしれません。
まあ、食事というのは漢方薬と違って
美味しいに越した事は無いのですが…。