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カテゴリー別アーカイブ: 季節のこと

寒暖差による脳血管への影響。

前日との気温差(日較差)が、5°c以上開いていたり、

一日の間でも朝晩と昼間が10°c前後、

上下するような日は、脳血管や心臓への影響が懸念されます。

 
暑さ、寒さも穏やかに徐々に移り変わっていけば、

身体の方も慣れて、なんとか対応出来るのですが、

気温が一気に上下動するような急激な変化は、

過度のストレスとなり、その結果、

脳血管や心臓の「発作症状」の引き金と為りかねません。

 

 

その特徴として、

 
[脳梗塞の場合]
(脳内の血管が詰まったり、細くなったりして血流が悪くなって起こる。

※脳血栓、脳塞栓)

 

 

・朝方は寒かったが、午後から急に気温が上昇するような日。

 
・高温多湿の日に多く発症。

 
・暖かい日に増加する。
雨の日は増減に関係無い。

 
・約40%が就寝中に発生する。

 

 

[脳溢血の場合]
(脳組織内に出血を起こすもの。
※脳内出血、くも膜下出血)

 

 

・最も発症の多いのは、
平均気温が0°c前後。
日較差が8〜10°cある日。

 
・寒い日に増加し、
雨の日に減少する。

 
・約60%が仕事中、食事中、
用便中、入浴中などの活動時
に発生する。

 
・好発時刻は、午前6時〜正午

 

 

もちろん、これらの気象変化だけが全ての要因ではありません。

 
その方の状態(血圧、睡眠の質、運動量やストレスの状況など)
や、環境(室内の温度、着ていたもの、暖房の使用状況など)

等々が大きく影響します。

 
気象の状況(特に寒暖差)と、生活行動との相互の関連によって
脳血管症状が増加すると考えられます。

 
よって、天気予報などで急激な寒暖差が予想される場合は、

上記のような状況の変化に注意し、

日常生活の行動と対応に留意されることをお勧めします。

 

 

※石川勝敏著
「天気を味方にして健康を作る本」参照。

寒暖差によるストレス。

気温の急激な変化は、私たちの身体にとって、

大きな負担やストレスを強いられます。

 
前日との差がはっきりと体感出来るほど、

気温が変化したり、
また朝夕の気温がぐっと下がり、

一日の最低、最高気温の差が大きくなったり…。

 
それに暖房を使用し始めたりすると、

ますます室内外の気温差も広がっていきます。

 

 

私たちの身体は本来、自律神経の働きによって、
寒い環境に居れば、「熱」を作り出し、

暑い環境では、「熱」を逃がそうとします。

 
しかし、その自律神経の働きも

正常に作動するのは、気温差が7〜8度までで、

10度以上の差がある場合は、

なんとか体温を一定に保とうとして

過度に働き過ぎてしまいます。

 
その為に、寒暖差の激しい環境に居ると、

頻繁に「熱」を作ったり逃がしたりする為に、

身体は必要以上にエネルギーを消費してしまいます。

 
そんな寒暖差による過度のストレスにより、

自律神経が乱れて疲労を感じるようになります。

 
そのために、
めまい、ふらつき、不眠症、肩凝り、

顔のほてり、食欲不振などのさまざまな不調、

いわゆる「自律神経症状」を引き起こします。

 
また、血管が収縮すると、

・血圧の変化(特に高血圧に)が、顕著になる。

 
・血流が悪くなり「冷え」の症状が

急速に進行する可能性がある。

 
・血液が濃縮されて、濃くなり
それが血栓へと繋がりやすい。

 

などの症状が表れたりします。

 

特に女性にとっては、「冷え性」など、

本格的に寒くなる前に対策を講じることが重要と言えます。

 

 

次回は、心臓や脳血管への負担について

考えていきたいと思います。

寒暖差にご注意を。

全国的に昨晩から、一気に気温が下がってきました。

 
兵庫県でも、神戸や芦屋市内で
前日との差が、約マイナス6度に。

 
内陸部や日本海側の豊岡市などでは、

前日に比べて10度以上、下がった地域も有ったようです。

 
また、この時期は一日の間でも、

日中と朝晩の寒暖差が大きく、

服装も何を着て出掛けたら良いのか?
なかなか悩ましいところです。

 
今年は特に、一日の寒暖差が大きく、

また急激に冷え込む日が多いようです。

 
こんな年は、もみじの色づきが良く、

紅葉の発色がより鮮やかになります。

 
また、昼夜の寒暖差が大きければ大きいほど、

「りんご」の実は、より引き締まり、

糖度の高い甘くて美味しいものになります。

 
植物にとっては、そんな恵みを与えてくれる

「寒暖差」ですが、こと私たち、人間にとっては、

そんな良い事ばかりではありません。

 
気温差が5度(7〜8度※個人差有り)以上は、

身体にとっては危険サイン…とも言われています。

 
もともと、高血圧の方などは室内においても、

トイレや浴室などの温度差の大きい場所では、

脳梗塞や、心臓発作などのリスクが、高くなります。

 
また、寒暖差は自律神経の働きにも影響を及ぼし、

さまざまな症状を発症させる原因ともなり得ます。

 
近年では、「寒暖差アレルギー」と呼ばれる症状も、

よく耳にするようになりました。

 
次回からは、数回に分けて「気象病」の一つでもある

「気温の変化」が、もたらす症状の特徴や機序、

また、それに対する対処法、

食事や東洋医学的な考え方…などを

出来るだけわかり易く、書いていきたいと思います。

おはぎとぼたもち

秋のお彼岸には「おはぎ」を、
春のお彼岸には「ぼたもち」を
仏様にお供えします。

 
漢字にすると、「お萩」と「牡丹餅」。
つまり、その季節の花を模して呼ばれていて、

基本的に中身は同じ物です。

 
「お萩」と「牡丹餅」はそれ以外でも地方によっては、

 
・小豆のあんが、ぼたもち。
きな粉をまぶしたものが、おはぎ。

 
・こしあんが、ぼたもち。
つぶあんが、おはぎ。
※小豆の収穫時期の秋は穫れたてで、

皮が柔らかいので、つぶあんのままで。
冬を越して固くなった皮は、そのまま食べれないので、

潰してこしあんになったようです。

 
・丸くて大きいのが、ぼたもち。
小ぶりで長めが、おはぎ。
※花の形に似せて。

 
・お米が餅のようになっているのが、ぼたもち。
粒々が残っているのが、おはぎ。
のように区別されたりします。

 

 

 

もともとは、日本古来の太陽信仰(天照大神)に基いて、

太陽が真東から出て真西に沈む春分、秋分の日に

「かいもち」として、神様に捧げたものでした。

 
それが、お彼岸の中日が春分、秋分の日になるという

仏教の影響を受け、また「邪を払う」とされる

「赤色」の小豆で作られたお餅が、

お彼岸のお供物となりました。
※小豆には利尿作用があり、

冬の冷えや、夏に摂り過ぎた

水分調節の役割も果たしているとも考えられます。

 
また、サンスクリット語のbhukta(ご飯の意)が、ぼたに。
mridu、mudu(柔らかい)が、もちとなって

「ぼたもち」になったという説もあります。

 
以上、おはぎとぼたもちでした。

祇園さんと天神さん。

京都の祇園祭は、疾病退散を願って

素戔嗚尊(スサノオノミコト)を祀り、

7月の1ヶ月間、さまざまな神事が執り行われる

八坂神社のお祭りです。

 

今年は150年ぶりに「大船鉾」が復興されるのを機に、

これまた49年ぶりに神様をお迎えする「前祭」と、

お見送りする「後祭」に分かれて山鉾が巡行することになりました。

そして、今日24日がその後祭の山鉾巡行の日です。

 
そして、水都大阪では

今日24日と明日25日に大阪天満宮の天神祭が執り行われます。
大川を照らす奉納花火と船渡御の列。

 
祇園祭と天神祭。

どちらも関西を、いや日本を代表する夏祭りの一つです。

 
関西では、昔から祇園さん、天神さんの頃が

1番暑いと言われています。

実際毎年そうですし、

多分今年の祭りも御多分に洩れず、

うだる様な暑さになりそうです。

 
梅雨明け10日が蒸す、と言われています。

地面にたっぷりと染み込んだ水分が蒸発する湿気と、

照りつける太陽と、急激に上がる気温とで、

まだ暑さに慣れていない身体には、堪えます。

 
何れにしても、祇園さんと天神さんが過ぎれば、

夏本番。
しっかりと熱中症対策をして、

乗り切って行きたいものです。

低気圧時の過ごし方

低気圧時における体調不良の原因の多くは、
・自律神経の過剰調整
・ヒスタミンの過剰分泌
によります。

 
という事は、ただでさえ普段から自律神経に負担がかかっている

更年期の女性や、冷え性ぎみの方、血行不良の方、

ストレスに晒されている方、睡眠サイクルが良くない方などは、

よりダルさや、むくみといった症状が出やすくなります。

 
アレルギー体質の方は、花粉症と同じような症状が出ることもあります。
喘息や頭痛持ちの方は、発作の症状に注意が必要です。

急激な反応ですので、普段よりも強い
症状が出る可能性もあります。

 
しかし、逆に言えば自律神経に負担となる

「暑さ」、「冷え」、「睡眠不足」などを出来るだけ避けて、

自分自身の対症療法を前もって準備しておけば、

かなり軽減出来るとも言えます。

 
具体的には、ゆっくりとお風呂に入る。

軽い運動をして汗をかく。

(汗をかいて余分な水分を出すことは、重要です。

また、かいた汗をこまめに拭き取ることも大切です。)
また、質の良い睡眠を取ることを心がけましょう。

 
そして、当たり前の事では有るのですが、

特に自律神経の症状では、

「規則正しい生活」を心がけることが何よりも肝要です。

自然のリズムやサイクルに沿った生活を送るようにしましょう。

(現代社会に於いては中々、難しいことではあるのですが…。)

 
また、どうしても体調がすぐれない場合は「酸素」をチャージする処方も有効です。

(低気圧時は、酸素濃度が薄くなっている為。)

低気圧と血管拡張

気圧が低下すると、身体がだるくなったり、

眠たくなったりすることがあります。

と、前回のブログで書きましたが、

症状としては、それだけではありません。

 
気圧の変化というものは、身体に物理的な影響を及ぼします。
「隣合った物質は、お互いに干渉し合い平均化しようとする。」という法則があり、

一般的に圧力が高い方から、低い方へと流れようとする性質があります。

 

 

人間の身体は、「水の袋」に例えられるように2/3が水分で出来ています。
その体内の水分が、圧力が低くなっている空気中に向かおうとし始めます。
そして、細胞内の水分も外へ、外へと膨張します。

 

その為に、

・血管が拡張する→血圧が低下する。
・むくみ易くなる。

 
そして、頭部の血管が膨張すれば、頭痛の原因になります。

その他、まぶたが腫れぼったい、下肢が浮腫む。

また喉の血管が膨張すれば、気道が腫れて喘息の発作を誘発します。

 
そして、低気圧の時は雨降りなどで、湿度も上がっている為に、

汗をかいても十分に蒸発できずに、

余分な水分が身体に留まり、いっそうむくみの原因となります。

 
以上、血管拡張に関するお話でした。
次回は、低気圧とアレルギー症状について…です。

低気圧と自律神経

気圧と自律神経の関係は、
・お天気の良い日→高気圧=空気中の酸素濃度が高い

→活動モードに→交感神経が優位に働く。

 
・お天気の悪い日→低気圧=空気中の酸素濃度が低い

→お休みモードに→副交感神経が優位に働く。
もの凄く大雑把に説明すると、こんな感じになります。

 
そして、私たちは様々なセンサーを駆使して、

この気圧の変化を感知します。
・呼吸から「酸素濃度が薄い。」
・目から「光が少ない。(暗い)」

・内耳にかかる圧力の変化から「気圧が低下した。」

 
その結果、脳が「今は、活動には適さない環境だ。」と判断し、

副交感神経優位の指令を出します。

 
副交感神経優位になると、

身体は「休息とエネルギー蓄積モード」に切り替って行きます。
・血圧、血糖、心拍の低下。
・疲労感が増し、意欲低下。
・分泌、排泄機能の低下。
・食欲増加、消化吸収促進。
・心身のリラックス

 

 

「外は暗いし、空気は薄いし、今は無理に動かずにじっとしてた方が良いよ。」

的な、感じになります。
その為、低気圧になると、

だるい、眠い、疲れる。という症状が出やすくなる訳です。

 
何も「低気圧」が問題なわけでは無く、

急激な気圧の低下、またはその最中が症状を引き起こす原因になります。

台風接近時のように急激に気圧が低下すると、

自律神経の行き過ぎた調整が行われて、

それが身体の不調に繋がるという訳です。

 
続く。

気象病

お天気が悪くなると、体調がすぐれなくなる。

または、症状の変化が天候と密接に結びついている病状のことを

「気象病」と呼びます。

 
雨が降れば古傷が痛んだり、頭痛や耳鳴りがしたり。

「膝の具合で、天気予報が出来ます。」何て言う方もおられます。

 
同じお天気絡みでも、「私が、旅行に行くと必ず、土砂降りです。」

と言うのは、また別です。

こちらの「雨男、雨女」の方の原因は、不明ですが
「気象病」は、ほとんどが自律神経の状態に起因していると言えます。

 
自律神経の役目の一つに、

外部環境の変化に身体を適応させるという仕事があります。
お天気による体調の変化とは、

天候という「外部環境」に対応しようとする自律神経が

、ちょうど良い加減なところをさぐって逡巡している状態と言えます。

 
気象の変化を具体的に挙げれば
・気温の変化
・気圧の変化
・湿度の変化
になります。

 
そして今回の様な、大型台風の場合は、

「急激な気圧の変化」がもっとも大きな要因と言えます。

 
台風の接近に伴い、頭痛がしたり、身体の節々が痛んだり、

だるくなったり、眠たくなったり,

また持病の喘息が悪化したり、

といろいろな症状が表れたりすることがあります。

 
これは、「930hPa」とか言うような「低気圧」が

自律神経に何らかの影響を及ぼして引き起こされる…と考えられています。

 
低気圧が症状を引き起こす機序と、その対策に付いては、

また次回に。

遅ればせながら…

「梅雨」と言えば、連日シトシトと雨が降り続いて、

洗濯物も乾かないジメジメとした鬱陶しいイメージでしたが、

近年ではその様相もガラッと様変わりしているようです。

 
以前なら梅雨の晴れ間は、本当に貴重なものでしたが、

今年の阪神間、特に神戸〜芦屋辺りでは、

逆に雨が降って無い日の方が多いくらいで、

場所によっては梅雨の時期としては、

数十年ぶりに少ない降雨という所もありました。

 

 

そのせいかどうか分かりませんが、

ここ数年来、芦屋川の上流で観察されるようになった「蛍」たちも、

今年はピークの時期を迎える事無く、

その短い一生を終えてしまいました。

何となく儚い感じがします。

 

 
少しばかりの雨が降っても、阪神タイガースの勝利と同じで長続きしません。

交流戦が終わり、このところ珍しく連勝しているので、

何か無ければ良いが、と心配していたら案の定、超大型台風発生の報。

 
この夏、水不足にならない為にも、雨はある程度降って欲しい処ですが、

強い風や土砂災害だけは何とか避けたいところです。

 

 

とは言え、地域によっては、沖縄や九州、そして関東の一部では、

激しい風雨や、雹(ひょう)、それに局地的なゲリラ豪雨などによる

被害の状況をニュースなどで、目にする機会が今年は特に多いように思います。

また新たな災害が発生しない事を心から祈ります。

 

そこで、と言う訳では有りませんが、遅ればせながら、

これから梅雨〜盛夏に懸けての高温で多湿な時期の過ごし方や、

留意する点、食事や東洋医学的な考え方などを、

数回に分けて書いて行きたいと思います。