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真夏の暑い日に、
私たちはどれくらい塩分を失っているのでしょうか?
とある実験結果があります。
5時間程、蒸し暑い部屋の中で普段通りの生活をした場合と、
1時間半程度、サッカーなどの激しいスポーツをした場合の
体外に排出される塩分量について…です。
前者が約2g程度で、後者の運動した方で約10g程です。
そう、予想以上に塩分は体外に排出されないものなのです。
特に、じんわりと汗をかいている場合には…。
ちなみに日本人の1日の平均塩分摂取量が約10.7g。
結構多い方です。
人間の身体は本来、
1日に約2〜3g程度の塩分があれば十分なのです。
熱中症予防の為に…と塩分を取りすぎると、
かえって高血圧の危険性が高まってしまうのです。
つまり、大量に汗をかいたときは、
塩分補給が必要なのですが、
大量に汗をかかない「日常生活」においては、
・塩分は普段の食事で十分。
・こまめな水分補給が大切。
というわけです。
では、具体的な塩分補給の目安は?
・30分〜1時間程、
運動や屋外での作業などで長時間汗をかいたとき。
・びっしり型の汗(玉のような汗)をかいたとき。
※玉のよう汗をかいたときは、汗を舐めてみて、
しょっぱかったら塩分が体外に排出されている証拠です。
びっしり型の汗の場合は、
塩分と糖分を一緒にとる(スポーツドリンクなど)と
水分の吸収が、より速くなります。
※最後に「日本高血圧学会」発表している
「夏の塩分摂取に関する提言」を記しておきます。
日本人の食塩摂取量は必要量をはるかに超えています。
夏でも汗を多くかいた場合を除いては、
塩分を過剰にとらないようにおすすめします。
特に高齢者の方はあまり大汗をかきませんので、
塩分をとると逆に健康を害することになります。
以上です。
人間は、汗をかくと水分と同時に塩分も排出されます。
その状態で「水分」のみを補給すると、
身体の塩分濃度が薄まってしまいます。
そうならないように、身体は
尿などで「水分」を追い出そう、追い出そうとします。
だから、水を飲んでも飲んでも、
身体の方は「水分」を排出する方向へと働きます。
その結果、熱中症になってしまうのです。
だから、「塩分」を補給しましょう…というわけです。
塩飴や梅干しを食べたり、スポーツドリンクを飲んだり…。
でも、「夏だから」、「汗をかいたから」…といって
「塩分」を意識して摂ることは、
実は正しいことばかりでは、無いのです。
身体の汗をかく部分(汗腺)には、
汗をかくときに塩分を身体から必要以上に排出しないように、
出ていこうとする塩分を身体に取り込もうとする働きがあります。
ですから、じんわりと汗をかいている状態などでは、
思いの外、身体から塩分は体外へと排出されてはいません。
しかし、スポーツなどの激しい運動や、
日中炎天下の元で作業をした時など、
大量の玉のような汗をかいた場合は、
汗と同時に大量の塩分を失うことになり、
汗腺の塩分を取り込む働きが追いつかず、
結果的に脱水による「熱中症」の危険性が高まるわけです。
つまり、塩分の補給は「汗のかきかた」によって
摂る必然性が異なってくるのです。
具体的なお話は、次回に。
高温多湿の日本の夏。
私達は昔から、季節に寄り添い順応することで、
この夏の暑さを何とか乗り切って来ました。
しかし、このところの暑さは、以前のそれとは明らかに異なります。
猛暑日などというほぼ体温と同じ気温が続いて、本当に過酷です。
それに今の時代、昔のように上手に
身体を変化させることが出来ない人も増えています。
それは、「クーラー」のせいもあります。
少し暑いだけで、すぐにクーラーのスイッチを入れてしまうことで、
季節に寄り添うことができずに、
じわじわと上がっていく温度に向き合えなくなってしまうのです。
(※クーラーを使うな、と言っているわけではありません。
現代ではそんなことは、とても無理な事ですから。)
そうすると熱を放出してくれる汗をうまくかけなくなってしまいます。
つまり汗腺の機能低下を起こすのです。
しかも日本の夏は、高温なだけで無く多湿な分、
余計に始末が悪くなります。
湿度が高いと、汗は蒸発しにくくなり、
熱を放出出来にくくなる為です。
この二重苦によって、熱が身体の中にこもり、
その熱にやって体力が奪われていきます。
いわゆるこれが、暑気あたり、夏バテと呼ばれる状態です。
一方、普段からスポーツをしたり、サウナやお風呂好きで
汗をかくことに慣れている人達もいます。
こんな人は夏バテしないのか、というとそんな事もありません。
なにせ、以前と違い暑さの質が違うのです。
体温に近い気温が続くと、汗をかきすぎて、
塩分やミネラルが大量に失われて、
体内の電解質バランスが崩れてしまいます。
その結果、非常に疲れやすくなり、
ひどい場合は低ナトリウム血症に陥ってしまうこともあります。
続きます。
運動の後30分以内に「牛乳」を飲むと、
熱中症になりにくい体質になる…と
熱中症予防を扱う学会(生気象学会)で提唱されています。
汗をかいて脱水症状を起こし、
全身に回る血液量が不足すると熱中症が起きやすくなります。
その予防法としては、血液量(水分量)を増やして保つことです。
牛乳を飲むと血液量が増えます。
ポイントは牛乳に含まれている「タンパク質」を摂ることです。
牛乳も、もとは血液から出来ています。
乳腺で血液から血球をこし取って
タンパク質などを濃縮したものです。
だから、牛乳を摂ることによって血液量と
筋肉の成分であるタンパク質を増やすことが出来るのです。
ただ、牛乳も飲み方を間違えると
逆効果になるので注意が必要です。
飲み始めて効果が出るまでに
最短で1週間、平均すると約1ヶ月かかります。
脱水症状が起きているときに、
飲んで直ぐに熱中症を食い止める作用が強い…
というわけではありません。
それどころか、牛乳は飲んでから水分が吸収されるまでに
最短でも20分程の時間を有します。
何故なら、牛乳には大量のタンパク質が含まれているので、
胃で消化された後に、十二指腸に送られます。
水分の吸収も腸で行われるので、
運動後に牛乳を飲んでも直ぐには、
水分の補給とはならないのです。
あくまでも牛乳は、
熱中症になりにくい体質に改善することが目的…なのです。
そこで、運動した後には先ず普通に水を飲んで、喉の渇きを癒して、
その後30分以内に牛乳を飲むと良いでしょう。
でも、水を飲んで、また牛乳なんてお腹タポタポで無理…。
実際は、そんな方が多いと思います。
そういう場合は、「ヨーグルト」での代用もOKです。
ヨーグルトは牛乳を発酵させたもので、
消化しやすく良質のタンパク質が摂れます。
ヨーグルト飲料なども市販されていますし、
熱中症の予防に是非。
ポイントはタンパク質です。
このところの連日、連夜の猛暑日に熱帯夜が続いて、
早くもお疲れ気味では?
今年は例年以上に熱中症に罹られる方が多くなっています。
場合によっては、重篤な症状や死に至るような
危険なケースも数多く報告されています。
このような例は、特にご高齢者の方の割合が高く、
30〜40%を占めるとも言われています。
ご高齢者の方が熱中症に罹りやすいのには、
さまざまな理由や原因が考えられますが、
最近特に着目されているのが、
その方の筋肉量の多少について…です。
人間の身体の約2/3は水分でできています。
赤ちゃんは約80%で、成人になると約60%ほどに。
年齢とともに少しずつ減少していきます。
熱中症というのは、実は脱水症と似たメカニズムがあります。
体内の水分量が減少すると熱中症になりやすいのです。
では、体内の水分は何処に蓄えられているのでしょうか?
まずは、血液中に。
そして、見落とされがちですが、
筋肉の中に多く含まれています。
筋肉の約80%は水分でできているのです。
つまり筋肉は、水分を蓄えるタンクの役割も果たしています。
その為に、大量に汗をかいて筋肉中の水分量が減少すると
筋肉が収縮して、つりやすくなります。
夏場に足がこむら返りする一因もここにあります。
マラソンランナーが水分補給をする理由も、
筋肉の痙攣を防ぐため…でもあります。
また、水は身体を冷やす役割もしていますので、
水分の保有量が少ない人は、熱が身体にこもり
熱中症にもなりやすいわけです。
つまり、筋肉量が多い人は水分の保有量が多く、
筋肉量の少ない人ほど水分の保有量が少なく
その結果、脱水症や熱中症になりやすい…というわけです。
その為に、ご高齢者や普段身体を鍛えていない方は
熱中症に罹る割合が高いのです。
では、その対策として考えられるのは…。
この死にそうに暑い真夏の日に、
今直ぐ筋肉をガンガンに鍛えていきましょう!
というわけでは、当然ありません。
続きます。
今日から8月。
各地で、この夏一番の猛暑日となっています。
大阪では、今日8月1日は
毎年恒例の「PL大花火大会」が開催されます。
昨日、全国の都道府県で
最後に代表が決まったのも大阪でした。
復活を目指したPL学園は惜しくも準々決勝で敗退。
大阪桐蔭もまさかの予選敗退。
桐蔭を破った大阪偕星高校が代表に決まりました。
地元、兵庫県代表は滝川第二に。
今年は、「怪物」清宮くん擁する?早稲田実業など
話題に事欠かない大会になりそうです。
しかし、この炎天下の中でのプレーは大変です。
グランドに立っている選手たちはもちろん、
スタンドで応援している家族や高校野球ファンも
相当な覚悟が必要です。
今年の夏は、エルニーニョの影響で冷夏になる?
なんて予報もありましたが、完全に大外れ…です。
今のところ、例年以上に気温の高さだけで無く、
湿気がやたら多いように感じます。
今年も、夏はやっぱり暑い…です。
このところ、治療所に居ても
午前中、救急車のサイレンをよく耳にします。
熱中症で運ばれる患者さんが多いのかもしれません。
年配の患者さんの中には、
ご自分が「熱中症」に罹っていることに気付いていない…
なんて方も見受けられます。
これからが夏本番。
次回からは、熱中症を始め、
夏バテや体調不良に為らないように、
この夏を乗り切る為の対処法について
書いていきたいと思います。
昨日、気象庁から発表された三ヶ月予報によりますと、
気温、雨量ともに平年並み…とのこと。
昨今の異常気象を考えると、
予報通りに「平年並み」で推移してくれれば、
なによりなんですが…。
降り続いた雨が上がった途端に、
照りつける太陽が戻って来ました。
やっぱり、祇園さん、天神さんには
蒸し暑い「夏」がお似合いです。
今日25日は、「第37回芦屋サマーカーニバル」が
芦屋市陽光町にある芦屋市総合公園、
潮芦屋ビーチで開催されます。
市民のボランティアによって執り行われる芦屋サマーカーニバル。
市民によるステージやイベントもあり、露店も出店します。
19:50〜20:30には約6000発の花火も打ち上げられます。
(縁日とステージイベントは13:00〜21:00まで)
毎年、BGMや効果音とのコラボで
ロマンチックな雰囲気を演出している花火大会に、
今年は「和太鼓」とのコラボも加わり、
さらにパワーアップ…の予定。
JR芦屋駅、阪急芦屋川駅、阪神芦屋駅からバスが出ています。
*済みません。今年から臨時バスは廃止になりました。
最寄駅から、徒歩でお願いします。
当日は、混雑が予想されます。
交通規制もありますので、
事前にHPやサイトなどで確認の上、お出かけ下さい。
20日の海の日に梅雨明けしたはずが、
昨日、今日と本当によく雨が降ります。
今週末から次の台風、12号が日本列島に接近する可能性があって、
お天気の方がまたどうなるのか?分からない状況です。
そもそも、例年なら9月頃に上陸することの多い台風が、
今この時期に連続でやって来ること自体が異常で、
本当に不安定な天候が続いています。
前回の台風11号が接近した際に
京都の祇園祭が中止or延期になるか?
取りざたされていましたが、最終的には
無事?(無理矢理?)執り行われました。
明日24日は、後祭。
どんなことがあっても、まず中止になるようなことは無いはずです。
祇園祭が過去、天候が原因で中止になったことは一度も無い…からです。
明治17年(1884)に、大雨で道路が損傷した為に、
後日に延期になったのが唯一の変更だったそうです。
天候以外での中止は、過去に
⑴応仁元年〜明応8年(1467〜1499)に「応仁の乱」の為。
⑵昭和18年〜昭和21年(1943〜1945)に太平洋戦争の為。
⑶昭和37年(1962)に阪急電鉄地下延伸工事の為。
また、元治2年(1865)、禁門の変の為に、
明治45年(1912)、明治天皇容態悪化の為に、
それぞれ前祭、後祭のみの中止がありました。
その他に、本能寺の変やコレラ流行などで
幾度かの延期はあったそうです。
祇園祭が中止される時というのは、
京都の、いや国家の存亡に関わるような
一大事が起こった場合に限られる訳です。
逆に、祇園さんが中止になるようなことがあっては困る…
とも言えるのです。
しかし、その例からすれば、
昭和37年の阪急電鉄地下延伸工事って、いったいどうなん?
先週の金曜日に、西日本の各地に豪雨をもたらした
台風11号が駆け足で通り過ぎていきました。
芦屋市でもその前日から強い風が吹き始め、
夜半から雨も加わり17日から18日の朝方まで
かなり強く降り続いた為に、
市内を流れる芦屋川の水かさが、
橋桁すれすれのところまでになりました。
昨年の夏の大雨で、土砂崩れの被害にあった
「芦有道路」が、つい先日、ようやく復旧したばかり…。
心配されていた被害も今回は、どうやら大丈夫なようでした。
これで、有馬温泉までのバスが一年ぶりに開通し、便利になります。
しかし、JRは台風が過ぎ去って後も
ダイヤは終日乱れっ放しで、
連休初日の足におおきな影響を及ぼしました。
そんなこんなで、昨日20日の「海の日」に
近畿地方はようやく梅雨明けをしました。
毎年のことながら、
海の日、梅雨明け、即、夏休みのパターンです。
これからは本格的な「夏」にシフトチェンジ。
今年は当初、エルニーニョの影響で
長雨の冷夏の予想でしたが、実際はどうなんでしょうか?
今週末は、祇園さんに天神さん、
そして同じく25日の土曜日に
芦屋サマーカーニバルが催されます。
台風12号が気になるところですね。
梅雨時、つまり湿度の高いこの時期に
摂ると良い食材を紹介してみます。
⑴利尿作用のある食材
小豆、冬瓜、緑茶、アサリ、キュウリ、トマトなど。
⑵発汗作用のある食材
生姜、ネギ、シソ、わさび、ペパーミントなど。
香味が外湿で塞がった毛穴を開く作用がある。
また身体を温め、食欲増進作用を期待出来る。
⑶気のめぐりを良くして、イライラやストレスを緩和する食材。
オクラ、ワカメ、セロリ、ニンニク、クラゲなど。
また、身体にとって良い「水」とは…。
それは、「体温に近い、ただの水」です。
体温に近いというのは、つまり「ぬるま湯」のことで、
飲みごたえという点ではもう一つかもしれませんが、
身体に負担をかけないことがベスト…なのです。
こんな冷たくも無く、熱くも無い水のことを
東洋医学では「陰陽水」と呼びます。
そして「ただの水」とは、無料の水のこと…ではありません。
無味無臭、何の味も、細工も加えられていない、
いわゆるただの水のことです。
甘い、辛い、味が濃い、刺激が強い、
或いはキンキンに冷えたジュースやビール、
お酒やアイスなどは、ただの水とは呼べません。
つまり、身体にとって良い水とは、体内環境に近い水。
違和感無く吸収できて、胃腸への負担が少ない…
そんな水を適度に補給するように心がけましょう。