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患者さんを診断する際に、
東洋医学では独特の方法を用います。
それが、「四診」と呼ばれるものです。
先ず、患者さんの動作や状態を「見て」観察する「望診」。
次に、会話の際の声の調子やトーン、呼吸(息の仕方)を「聞いて」、
また体臭、口臭、排出物などのにおいを「嗅いで」診断する「聞診」。
そして、患者さんに直接病状などを問う「問診」。
※その際、同時に望診、問診も行います。
最後に、実際に患者さんに「触れて」
脈を診たり、腹部などを触診する「切診」。
そして上記の「四診」で得た情報に
陰陽論、五行論などなど…の理論を組み合わせて
判断したものを「証」と呼びます。
つまり、施術者は「5感」を駆使して、
それを組み合わせて「証」を立てるのです。
その為に、施術者はその感覚(気感)を高める必要があります。
この気感(エネルギー感覚)を高める為に
「共感覚」を利用してみたら?というのが前回お話した内容です。
共感覚は、1つの感覚刺激が
別の感覚を引き起こすと説明されている現象です。
共感覚者は、それが普通に無意識の状態で現れるのですが、
私たちは、その状態を「意識的に」
作り出してみたらどうでしょう?という訳です。
つまり、何かを感じ取る際に意識的に
2つ以上の感覚刺激を組み合わせる。という方法です。
先ず、そのベースと生る感覚が、「触覚」です。
ぱっと見ただけで、全てがわかる「望診」を「神技」。
音を聞いたり、においを嗅いで
わかる「聞診」を「聖技」。
話を聞いて、いろいろとたずねてわかる「問診」を「工技」。
直接触れて何とかわかる「切診」を「巧技」と呼びます。
誰しも患者さんに触れもせず、話を聞かずに、
ぱっと見た(心の目で)だけで、
何もかも見通せるレベルにいきなり成れる筈がありません。
そこで、誰にでも1番わかりやすい
「触覚」をベースにして始めてみましょう。
という訳で、先ず触覚と何の感覚を組み合わせるのか?
具体的には、次回。