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頭蓋骨の1つに、「蝶形骨」という骨が有ります。
頭蓋底の中央部に位置し、
その中央に脳の受け皿の役割をしている「体」と、
それから出る左右各一対の「大翼」、「小翼」及び「翼状突起」から成り、
ちょうど蝶が羽を広げた形に似ていることから、
この名前が付けられました。
そしてこの蝶形骨は、ほとんどの頭蓋骨と接合し、
中央部で楔(くさび)の様な役割を果たしています。
その為に、さまざまな理由で頭蓋にストレスが加わると
中心に位置する「蝶形骨」は、骨自体が圧縮されたり、
後頭骨との関節部分(蝶形後頭底結合)を支点として、
傾いたり、捻じれたり、ずれたりすることが有ります。
医学的には、成人の頭蓋骨は動かないと為れていますが、
実際はそうでは有りません。
蝶形骨という骨自体は、頭蓋内に在り、
全体を直接外側から触れることは出来ません。
しかし唯一、大翼の一部が触れる場所が有ります。
それが、目の外側の上、いわゆる「こめかみ」の部分です。
こめかみに人差し指をそっと当てて、
この大きな骨の「動き」を感じてみて下さい。
左右への膨張、収縮はかなり小さなものですが、
上下(前後?)に何と無く動いているのを実感出来ます。
呼吸に合わせてロールしているようです。
と言うよりも、この「くさび」のような骨そのものが静かに、
しかし休むこと無く、「呼吸」しているかの如き
「息吹」のように僅かずつ動いています。
理想的な蝶形骨は、左右、前後、上下方向に柔軟で、
ちょうど「脳下垂体」という赤ちゃんを乗せた
「ゆりかご」のような働きをしています。
その「ゆりかご」の動きが悪くなったら?
続きます。