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知り合いの方からの、
「家で飾っているよりも、先生の治療院にある方が、
沢山の人に見て貰えて絵も喜ぶでしょう。」というご厚意で、
立派な絵画を飾らせて戴いています。
画家であり、陶芸家であり、書家であり、造形作家でもある
安藤岬氏のリトグラフ(版画)で、「舞妓」と言うタイトルの作品です。
76.5×59.5の結構な大作でもあります。
安藤岬氏は、
私の愛読書でもある司馬遼太郎先生の
「街道をゆく」シリーズの全ての挿絵を手懸けた
洋画家須田剋太(すだこくた)氏の
唯一のお弟子さんであった事でも知られています。
入り口玄関入って直ぐ左、
待合室の壁から笑顔でお出迎えをしてくれています。
不思議なことに、どの患者さんも一目見て、
「舞妓さんやね。可愛らしいなぁ。」と声を掛けて下さいます。
若さや、幼さ、華やかさが、絵から伝わって来るのでしょう。
黒と朱色の額とも相舞って何とも「和」テイストです。
でも、よくよく観察してみると、ちょっとした違和感を感じます。
(私だけかもしれませんが。)
左右の肩の高さが違いますし、顎関節もズレが有り、
きっと股関節にも左右差が在るだろうなぁ。
これは、頚椎一番、二番を調整した方が良いかな?
なんて具合です。
でも、この絵の彼女の「軸」が教科書通りに整っていたら、
きっと何の面白味の無い、只の綺麗な絵に
なっていたであろう事は、容易に見当がつきます。
彼女の持つ「アンバランス」さこそが、
若さという「魅力」を引き出しているのかも知れません。
この微妙にアンバランスなバランス。
それこそが、作家さんの持つ感性と表現力なのかも知れません。
患者さんにとって最も良い状態、その方「らしさ」とは?
そして、その「らしさ」を如何に引き出すべきか?
それは、私自身の施術家としての感性と表現力にかかっているのだ。
と、改めて考え為せられた作品でもあります。
って、どんな作品やねん!
それはさておき、Y様、本当に有難うございます。