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労逸(働き方の問題)

前回は、不内外因(生活習慣)の内、

飲食不節(食べ方の問題)について書きましたが、

あと一つ大きな要因として、「労逸」が挙げられます。

 
「労逸」とは、

過労を表す「労倦」と、安静を表す「安逸」を組み合わせた言葉で、

働き方の節度を示すものです。

 
働き過ぎはもちろんのこと、

働かなさ過ぎ(休み過ぎ)もまた、

心身に負担が掛かり、病気の原因となる…というわけです。

 
「労逸」には、次の4つがあります。

 
・労力過度
仕事や勉強、はたまた遊びなどが過剰で「過ぎる」と、

気血を消耗し「心身」ともに疲労する。

 
・心労過度
考え、悩み過ぎることで精神的疲労になること。
「脾」と「心」の失調により、
動悸や食欲不振などを引き起こす。

 
・房事過度
性生活の過度による疲労。
「腎精」を消耗し、

腰痛や膝痛、耳鳴り、無月経などの症状が表れる。

 
・安逸過度
休み過ぎの怠惰な生活は気血を停滞させる。
「脾・胃」の働きが衰え、

やる気や食欲が湧かなくなる。

 

 

つまり、我々人間は、仕事にしろ、遊びにしろ、

また休むときも、悩むときも、性生活を営むうえでも、

「過ぎたるは猶及ばざるが如し。」で、何事も「過ぎる」と、

それは病気の原因=邪になってしまう…というわけです。

 
自分自身でコントロール出来る部分も、出来ない部分も、

また好むと好まざるとにかかわらず、

何事もほどほどに、

こちらも「腹八分目」が肝要なことは、

間違いありません。