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・「恐・驚は腎を傷る。」
恐がり過ぎると「気」が下がり、
驚き過ぎると「気」が乱れ、
共に「腎」を傷つけます。
東洋医学で「腎」の役割は、
泌尿器系の排泄機能だけ…ではありません。
生命エネルギーの根本「腎精と命門」を主る…
ものとされています。
「腎」には、生命力(エネルギー)が貯蔵されていて(「臓精」を主る。)
成長と老化、発育や生殖などに関与しています。
その為、腎が傷むと下半身の冷えや痛み、
排尿のトラブル、視力や聴力の低下、
体力や生殖機能の低下などの症状があらわれます。
よく恐ろしい思いをした時に、下半身に力が入らずに、
いわゆる「腰が抜ける」状態になったり、
ひどい時は「失禁」したりすることがあります。
恐怖で、腎の「気」が下がり、下にもれてしまう為です。
また、驚き過ぎると「気」が乱れ(気が動転する)、
パニックとなり正常な判断が出来なくなってしまいます。
その為、動悸や不眠、物忘れなどの症状があらわれます。
「恐」が過ぎると
・「気」が下がる。
「気が重い」、「気が沈む」などとも表現する。
「驚」が過ぎると
・「気」が乱れる。
「気が動転する」、頭から「血の気が引く」などとも表現する。
(エネルギー的には、重い感覚。
特に下部に偏る感じがある。何となく黒っぽい。)
・「腎を傷る」
腎の変調により、腎の気を貯蔵することが出来なくなり、
気を下降させてしまいます。
また、気が乱れることにより精神に混乱を生じさせます。
<症状>
・大小便の失禁
・白髪の増加
・下半身の冷え
・体力の低下
・生殖機能の低下
・動悸
・不眠
・物忘れ
・精神錯乱など
となります。
次回からは、「不内外因」について…です。