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松の内って何日まで?

今日、1月15日は「小正月」。
元旦を大正月というのに対してそう呼ばれています。
年神様や先祖を迎える行事を行う大正月に対して、

小正月は家庭的な行事を行う日とされています。

 

 
月日を表わす「暦」というものは、

昔は「月の満ち欠け」を基に作られていました。

 
日本の場合は、特におめでたいとされる

満月から、次の満月までを「一ヶ月」としていました。
「満月」の日を、月の初めの日としていたわけです。

 
そこに、新月から新月までを一ヶ月とする

中国の「新暦」が伝わり、それがその時代の権力者に採用されて、

公の暦となり、「朔旦正月」が正式な一年の初めとなりました。

 
朔旦正月って、どういう意味かというと、

太陽に隠れて見えない「新月」の日を、

一日「朔(ついたち)」とし、

それが年の初めの一月一日を、

特に朔旦(正月)と呼ぶ…というわけです。

 

 

そして元々の1月1日だった満月の日が、1月15日となり

「望(もち)」と呼ばれるようになりました。

 
これが、大正月、小正月の始まりで、

15日の小正月までが、いわゆる「松の内」とされていました。

 

されていました…というのも、

現在では、関東を中心に全国的には、

「松の内」は1月7日までとなっているからです。

 
これにも理由があって、江戸時代になるまで、

15日の松の内があけて後の1月20日に行われていた「鏡開き」の行事が、

3代将軍徳川家光が、4月20日に亡くなった為に、

20日を忌日として避け、何時の間にか

1月11日に行う風習が、徳川幕府お膝元の関東を中心に広まり、

それにともなって、松の内も1月7日に前倒しになった…

ということらしいのです。

 

 
それに、1月15日と言えば以前は

「成人の日」として認識されていましたが、

連休を作って国民の消費意欲を高める…という政府の方針により、

1月の第2月曜日に何時の間にか変更されてましたね。

 
昔も今も、時の権力者の都合によって、

大切な行事や風習がいい様に振り回される現実は、

相も変わらず…といったところでしょうか?

 
※関西では、「松の内」も「鏡開き」も「とんど」も

1月15日…という地域が多いです。