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あえて…上を目指せ。

残念ながら奇跡は起きませんでした。

サッカー日本代表、GL敗退。

終わってみたら、一勝も出来ずにグループ最下位に。
これが現実、これが実力。と言ってしまえばそうかもしれませんが、

あまりにも無念。

 
世界の高い壁に阻まれて、思うようなプレーをさせて貰えずに

選手達も悔しい思いで一杯でしょう。

更に、この結果を受けて早速、戦犯探しが始まり、

直前まで持ち上げていたマスコミも手のひらを返したように、

批判の嵐が吹き荒れるのは、目に見えています。
監督さんや選手達が、四面楚歌、八方塞がりの状態に

追い込まれなければ良いが。と心配します。

 
こんな時、私の師匠から20年程前に懸けられた言葉を思いだします。

当時、神戸の治療院で勤務していた私は、

独立開業に向けて準備し計画を進めていたのですが、

その矢先にあの阪神大震災。神戸の街は壊滅状態に。

 
予定していた物件もおじゃんに。

その年の春に小学校に入学する長男を筆頭に3人の子供たちと

嫁さんのお腹には、4人目が…。

前に進むことも、退くことも侭ならないそんな状況に

一瞬で追い込まれてしまいました。

 

 

そんな時院長でもある私の師匠が、

「四面楚歌、八方塞がり、何処にも出口が無い様に見えても、

一つだけ「上」はあいている。

神様は、天に通じる道だけは開いて下さっているんだよ。

 

 

行く手を塞がれた人にかける言葉は只一つ。

「それでも前を向いてあえて前に進め。」では無くて、

「上を向け。そして、上を目指せ。」なんだよ。

 
周りを全て高い壁に囲まれて立ち往生していると感じたら、

焦ってはいけない。

その場に根を下ろして上に、上に伸ばして行けば良い。

そして、壁を「越す」んだ。それしか道は無い。」

 
その言葉に気持ちを奮い立たせて、

震災から3年後に縁あって芦屋駅前に

現在の治療所を開設することができました。

 
だから?私も香川選手に会うことが有ったら

(まず無いし、もし有っても「誰?このおっさん。」と突っ込まれるのがオチやけど。)

こう言いたい。
「下を向くな。顔を上げて。
あえて…上を目指せ。」と。